- 電気代やガス代って、結局何にいくらかかっているの?
- お風呂に1回入る光熱費、乾燥機を1回使う光熱費っていくらくらいなんだろう?
- 何をどう変えれば光熱費は下げられるの?
毎月届く、電気とガスの請求書。そこに書いてあるのは「今月の使用量は〇〇、今月の料金は●●円」という合計値だけです。
でも、その中身を考えたことはありますか?
お風呂に1回お湯を張ると、いくら? エアコンを1時間つけると? 冷蔵庫は? 乾燥機は?──答えられる人は、意外と少ないのではないでしょうか。
請求書は合計しか教えてくれないので、私たちはつい「なんとなく高い」で終わらせてしまいがちです。でも本当は、光熱費は用途ごとに”分解”できるんです。光熱費の中身が理解できれば、どこを変えれば効果的なのかも見えてきます。
この記事を読むと、次の3つがわかります。
- 家庭の消費エネルギーの過半数を占める「二大要因」が分かる
- お風呂・乾燥・エアコン…1回あたりの費用の肌感覚が持てる
- 何を変えれば光熱費に効果的なのか、対応の優先順位が見える
また、せっかく光熱費を抑えられる環境があっても、設定や対応を誤ることで無駄に光熱費を払ってしまうこともあります。記事の後半ではサツメが実際にやらかしていた失敗も紹介するので、ぜひ最後まで読んで光熱費削減の参考にしてください。

光熱費を抑えるには「我慢して節約」ではなく「内訳を知ること」が大事。
順番に分解していきましょう!
光熱費の二大要因は「給湯」と「暖房」の2つ!
先に結論から言います。
家庭のエネルギー消費でいちばんお金がかかっているのは、給湯(お湯を沸かす)と暖房(部屋を温める)の2つです。
この2つだけで、家庭全体の年間消費エネルギーの約54%を占めています。光熱費の半分強が「お湯」と「温度」に消えているということですね。


これはあくまで年間の合計値の話です。夏は暖房は使いませんし、寒い冬よりお湯を沸かすエネルギーは少なくて済みます。
光熱費とは「光」と「熱」を生むための費用。四季の温度変化が大きい日本では、とくに「熱」を生むための消費エネルギーが季節によって大きく変わることを認識しておきましょう。
ここでひとつ補足です。
グラフをよく見ると、いちばん大きい枠は実は「照明・家電製品等」の35%です。給湯(32%)単体より大きいですよね。ではなぜ、これを要因と呼ばないのか?
理由は、「照明・家電製品等」は多くの機器の消費エネルギーの寄せ集めだからです。冷蔵庫、テレビ、照明、洗濯機、待機電力…といくつもの機器が消費しているエネルギーの合計の数値であって、この中に含まれる一つ一つが全体に占める割合はとても小さいのです。
だから、
- 使っていない部屋の電気はこまめに消す
- 使っていない家電のコンセントを抜いて待機電力を節約する
- 冷蔵庫のドアはすばやく開け閉めする
など細かい節電をいくらやっても、光熱費全体にはあまり効果を及ぼしません。

「焼け石に水」というヤツですね。
一方、給湯と暖房は、それぞれが単一の機器・要素です。
- 給湯器を省エネ性能の高いものにする
- 給湯器のガス給湯か電気給湯かを自分の環境に合わせて最適化する
- エアコンを省エネ性能の高いものにする
- 家を高気密高断熱にする
などの対策で、この大きな要因を動かすことができます。だから「大きく光熱費を減らせる要因」はこの2つ、というわけです。

光熱費の二大要因はお湯と暖房(冬場の空調)のコスト。まずこれを頭に置いてくださいね。
なぜ光熱費の内訳が分からないのか|請求書は「合計しか教えてくれない」
そもそも、なぜ請求書には合計しか書いていないのでしょうか。
答えはシンプルで、使用量を測るメーターが家全体に1つしか設置されていないからです。
- 電気代 = 使った電力量(kWh)× 単価
- ガス代 = 使ったガス量(m³ → 熱量MJ)× 単価
電気もガスも、メーターは家に1つ。「お風呂で使った分」「エアコンで使った分」のように機器ごとに測り分ける仕組みは、そもそも存在しないんです。だから合計しか出しようがない、というわけですね。

では、どうやって内訳を見ればいいのか? この記事では以下の2つを組み合わせて”分解”していきます。
- 国の統計(用途別のエネルギー調査)で、家庭全体の消費量における各内訳の割合を知る
- 機器ごとの消費電力(カタログ値)で、機器ごとの1回あたりの費用を計算する
たとえるなら、家計簿の「今月の食費の合計」だけを見ても、コンビニ・スーパー・外食のどれが多いかは分かりません。レシート(=統計と機器の消費電力)を1枚ずつ見て初めて、「今月の食費の内訳」が浮かび上がってきます。
なお、以降の試算では電気代とガス代の単価を次の数字を使って計算していきます(実際はご契約内容や地域で変わります)。
- 電気:約31円/kWh(家電公取協の目安単価)
- 都市ガス:約4.28円/MJ(環境省の全国実績値)

この2つの目安価格で、次から用途別・行動別に切り分けていきますよ。
光熱費を用途別に分解|それぞれ年間いくらかかっている?
用途別の年間エネルギーコスト(全国平均値)
先にお見せした「消費エネルギーの割合」を「円」に置き換えると、直観的に理解しやすくなります。全国平均(世帯当たり・年間)で見た、用途別の年間エネルギーコスト(=光熱費)がこちらです。

| 用途 | 年間の目安 |
|---|---|
| 照明・家電製品等 | 約6.1万円 |
| 給湯 | 約5.6万円 |
| 暖房 | 約3.8万円 |
| 台所コンロ | 約1.2万円 |
| 冷房 | 約0.8万円 |
| 合計 | 約17.5万円 |
金額は、環境省調査のエネルギー消費量を平均単価(6.27円/MJ)で円換算した試算(目安)です。用途ごとにエネルギー源(電気か、ガスか、灯油か)の構成が違うため、近似の目安値です。
それぞれ、なぜこれだけかかるのでしょうか。月あたりに直すと感覚がつかみやすいですよ。
- 給湯(約5.6万円/月あたり約4,700円)……お湯を作るのは水温を数十℃も引き上げる、地味だけど重い仕事です。冬は水道水そのものが冷たいので、同じ40℃のお湯を作るのにも夏より多くエネルギーを消費します。また、家族が多かったりお風呂を毎日張ったりするご家庭ほど、ここが膨らみやすいです。
- 暖房(約3.8万円/月あたり約3,200円)……コストは「室内と室外の温度差 × 時間」でほぼ決まります。寒い地域・寒い家ほど、そして長くつけるほど膨らみます。断熱性や気密性が低い家では、この金額がさらに大きくなります。
- 冷房(約0.8万円/月あたり約700円)……実は意外と小さいのが冷房のコスト。「夏のエアコンが電気代の犯人」と思われがちですが、内外の温度差が冬の暖房ほど大きくならないため、年間で見ると金額は控えめです。

日本の平均的な気候のエリアでは、冷房を使わなくてはいけない暑い期間の月数は2~3ヶ月程度、暖房を使わないといけない寒い期間の月数は4~5か月程度と、暖房を使う期間の方が長いです。
加えて外気温と快適な室温との温度差が冬の方が大きいので、冬(寒い期間の暖房)の光熱費が高く、夏(暑い期間の冷房)の光熱費はそれほどでもない、というわけですね。
エネルギーをより多く消費するのは冬!
ここで見えてくるのが、冬 > 夏という構造です。冬は以下のような理由で夏より多くのエネルギーを消費するため、光熱費も高くなってしまいます。
- 水温が低い……夏より水温が低いため、同じ温度のお湯を沸かすために必要なエネルギーが大きい。
- 室内と室外の温度差が大きい……冬の方が室外の温度と室内の快適な温度の差が大きく、必要なエネルギーが大きい。
- 照明の点灯時間が長い……冬場は日照時間が短いため、室内を明るくするための証明の点灯時間が夏場より長くなる。
- ヒートポンプの効率が落ちる……空気中の熱を活用するヒートポンプ式の機器は、空気中の熱が少ない(=気温が低い)冬は効率が落ちます。

「ヒートポンプ」は直訳すると「熱を送る」という意味です。エアコンやエコキュート、洗濯乾燥機なんかで「ヒートポンプ式」のような表現を見ますね。
ヒートポンプ式の機器は「電気で熱を生む」だけでなく、「電気で空気中の熱を運ぶ」ことで効率的に熱を動かします。エアコンで例えると、
- 暖房……室外の空気中の熱を室内に運んで室温を上げる
- 冷房……室内の空気中の熱を室外に運んで室温を下げる
という仕組みです。これまで見てきたように給湯や暖房で「熱を生む」ためのエネルギー消費が大きいので、室外の温度が低い冬場はヒートポンプの効率が落ちてしまう、というわけです。
照明の点灯時間が長く、水温が低く、室内外の温度差が大きく、ヒートポンプの効率も落ちる──冬は「給湯」と「暖房」のコストが一斉に上がる季節、ということがわかりましたね。
光熱費を1日のタイムラインで分解|生活のどの行動にいくらかかっている?
年間のエネルギー消費の割合や光熱費の年間額は分かりました。でも、いちばん実感が湧くのは「1日の生活のなかで、どの行動にいくらかかっているの?」という観点ではないでしょうか。
ここでは、1日の生活に沿って光熱費を並べてみます。
単項目では「お風呂」が一番光熱費がかかる

| シーン | 1回・1日あたり | ざっくりの中身 |
|---|---|---|
| お風呂の湯はり(1回) | 約110円 | 200Lを15→40℃にする場合。1日で断トツに高い。 |
| シャワー(10分) | 約56円 | 約100Lのお湯を使用。地味に効く。 |
| ガス衣類乾燥(1回) | 約96円 | 6kg標準コース(都市ガス使用) |
| 調理・コンロ(1日分) | 約20〜30円 | ガスコンロかIHコンロか、使い方で変動。 |
| エアコン冷房(1時間) | 約9〜30円 | 何時間使うかで変動。 |
| ドライヤー(10分) | 約6円 | 1,200W想定。 |
| 炊飯(1回) | 約5円 | IH炊飯器5.5合クラス想定。 |
| 冷蔵庫(1日) | 約24円 | 24時間ずっと組。止められない。 |
| 待機電力(1日) | 約19円 | 24時間ずっと組。一つ一つは小さいが、塵も積もれば。 |
※前提:お湯の試算は水温15→40℃・給湯効率80%と仮定。単価は電気31円/kWh・都市ガス4.28円/MJ。実際はみなさんのご契約内容や機器、使い方などで変わります。冷蔵庫と待機電力は目安値です。
この表からの見えてくることは2つあります。
ひとつは、やはり目立って高いのは「お湯」だということ。お風呂1回の約110円は、ドライヤーや照明スイッチのこまめ消しとは桁が違います。1日1回でも月に3,000円超。ここが減らせるか、効率化できるかどうかで、光熱費は変わります。
もうひとつは、「24時間ずっと組」の存在です。具体的には、冷蔵庫のように24時間切れ間なく使い続ける家電・設備と、使っていないけど微量ずつ消費される待機電力です。これらは一つ一つは小さくても、消したり止めたりすることができないため、使用時間が他の機器より大幅に長くなります。1日あたりで見ると、実は炊飯やドライヤーより大きいんですよね。

「24時間切れ間なく使い続ける家電・設備」の代表的なものは冷蔵庫ですが、サツメんちではほかに24時間換気システムや防犯カメラ、Wi-Fiルーターなどが当てはまります。
生き物を飼ってらっしゃる場合は、例えば水槽の酸素ポンプや見守りカメラなんかも該当しますね。
試しに、この表の数字を1ヶ月30日分で計算してみましょう。お風呂を毎日1回張り、シャワーを週2回追加で浴びるとすると──給湯だけで月々3,800円前後(110円×30日+56円×週2回分)!
年間の給湯費(約4.7万円/月換算約4,700円)と近い水準になりますね。もちろんこれは湯はりとシャワーだけの概算で、皿洗いや洗面などの細かい給湯利用は含んでいません。また水温15度で試算しているので、水温が下がる冬はもっと給湯費は上がります。
次に請求書を見るときは、「お湯を何回使ったか」を思い浮かべてみてください。金額の見え方が変わってくるはずです。

つまり、「こまめに照明や家電のスイッチを消す」よりも、「お湯と温度の使い方」を見直すほうが光熱費削減に効く。これが光熱費の内訳を解剖して初めて見えてきた、優先順位です。
答え合わせ|サツメんちの光熱費47%減は、この構造どおりに起きていた
ここまでは一般論でした。では、この構造が本当に成り立つのか、サツメんちの実例で答え合わせをしてみます。サツメんちの光熱費の実測値は以下の記事で公開していますので、合わせて読んでいただくことをオススメします。
サツメんちの光熱費の実例で確かめる
前提として、戸建ての平均では、給湯と暖房で家庭エネルギーの約56%を占めます。全国平均(約54%)よりさらに、主役2つの比重が大きいんです。
サツメんちは、旧居(中古マンション)から新居(高気密高断熱の戸建て)に住み替えました。
- 床面積が 82㎡ → 112㎡(+37%) に拡大
- しかも戸建ては六面が外気に接する(マンションのように上下左右を隣戸に守られない)
条件だけ見れば、光熱費は上がってもおかしくありません。
それでも、年間光熱費は ¥187,549 → ¥100,102(約47%減) になりました。なぜか? その答えは、この記事でずっと見てきた構造どおり──光熱費の二大要因である給湯と暖房を押さえたからです。
- 給湯と暖房の機器を電化(エコキュート&エアコン)
- 給湯:エコキュート(ヒートポンプ)で、お湯をつくるエネルギーそのものを削減
- 暖房:高気密高断熱化で室外からの温度の影響と室内の温度漏れをガード。暖房に必要なエネルギーを削減
- そのうえで太陽光と蓄電池で、買う電気の量を減らした

床面積が広がり、六面外気の不利を抱えても、光熱費の二大要因である給湯と暖房を攻略できれば光熱費は大きく下げられる! 光熱費の面では不利なはずの住み替えをしたサツメんちの光熱費が下がった事実の、これが裏付けです。
サツメんちの光熱費の具体的な数値は以下の記事で公開しています。
おまけ|サツメの失敗談と給湯に必要なエネルギーの実例
えらそうに解説してきましたが、実はこの記事をつくるまでは私自身光熱費の仕組みをよく理解していませんでした。

「おお、新居に移ってからなんか光熱費安くなってるな。高気密高断熱のおかげかな?」
としか思ってなかったとこから、
「……なんで安くなったんだろう? 何が安くなったんだろう?」
と疑問がわいて、深堀りしたことをまとめたのがこの記事です。
記事の最後に、仕組みを理解していなかったがゆえにやってしまっていたミスと、怪我の功名として得られた実証データをご紹介します。
失敗談:エコキュートは「いつ沸かすか」の設定を確認すべし!
私はエコキュートのある住宅に住むのは新居が初めてです。当初はエコキュートのことを単に「電気でお湯を沸かす給湯器」としか認識しておらず、エコキュートの給湯の仕組みを気にもしていませんでした。
そして、住み始めて9か月以上経過し、冬場に寝る時も暖房を使うようになってから異変に気付きます。

高気密高断熱の家だと暖房つけっぱなしでも大して電気使わないんだなあ。外は寒くても家中Tシャツ一枚で快適だ。
……でも毎朝蓄電池の容量が空になっているのはなぜなんだろう?? 暖房の消費電力と使用時間を考えると、朝まで蓄電池余裕で持つはずなのに……。
寝る前に蓄電池の残量と暖房をつけた状態の消費電力を確認し、「ぜんぜん余裕だな」と思って寝て、朝起きて蓄電池の容量を見るとなぜか空になっている……消費電力の辻褄が合わない状態になっていました。
サツメんちの蓄電池はWEBアプリから電気の使用状態の詳細グラフを見ることができます。そこで時間ごとの推移を見てみると…。

黒い折れ線グラフが蓄電池の残容量の推移で、下向きの黄色い棒グラフが電力消費量を表しています。6時台の上向きの黄緑色の棒グラフは買電していることを示しています。

!?
毎日夜中の3~5時にかけて4kWh以上電力消費してるぞ……なんじゃこりゃ??
で、調べたら犯人はエコキュートでした。エコキュートが深夜のこの時間にお湯を沸かしていて、冬なので水温が低く、大きな電力を消費していた……ということがわかりました。
エコキュートは「いつタンク内のお湯の沸き上げをするか」を設定することができます。自宅の契約している電力プランに応じて最適な沸き上げ時間を設定する必要があるのですが、そんなこと全く知らずに放置していたため、初期設定の深夜沸き上げのままになっていたのです。
電力会社にもよりますが、「日中の電気単価は高いが、深夜~早朝の電気単価は安くなる」という料金プランが選べます。太陽光を搭載しておらず、その料金プランで契約しているなら、深夜~早朝にタンク内のお湯の沸き上げをするのは合理的ですね。
ところがサツメんちは電気とガス併用なので、時間帯による電気単価の変動はありません。24時間いつでも同じ電気単価(29.5円)のプランです。そして太陽光と蓄電池も備えています。つまりこのときサツメんちで起きていたことは……
- 日中は太陽光で発電し、蓄電池が100%になったら余剰電力は15.0円で売電
- 陽が落ちてからは蓄電池から電力を供給
- 深夜3時以降にエコキュートのお湯を沸かし、4kWh強の電力を消費
- 早朝5~6時ごろ蓄電池が空になり、足りない電力を29.5円で買電

せっかく太陽光と蓄電池があるのに、
- 昼間に15.0円で余った電力を売って
- 早朝に29.5円で足りない電力を買う
というアホムーブをかましていたことが判明。。。
すぐにエコキュートの沸き上げ時間を日中に設定しなおし、無駄な買電をしないようにしました。
- 太陽光で発電している日中にエコキュートを沸き上げることで、買電せずお湯を沸かす
- エコキュートのお湯を沸かし、蓄電池も100%になったら余剰電力は15.0円で売電
- 陽が落ちてからは蓄電池から電力を供給
- 夜間の大きな電力消費がなくなったため、翌日また発電し始めるまで蓄電池が余裕で持つ

これで天気のいい日が続く限り、ほぼ買電する必要がない状態に!
(最初からやっとけ)
失敗からわかった給湯に必要なエネルギーの実例
新居に住み始めてからずっと深夜にエコキュートがお湯を沸かしていたはずですが、気づいたのは冬になってからでした。なぜかというと、水温の高い夏は冬ほど給湯にエネルギーが必要ないため、深夜に蓄電池の電力をそこまで使っていなかったからです。
比較のため、エコキュートで深夜にお湯を沸かした夏と冬の電力消費、およびエコキュートの沸き上げ時間を変更した後の、同じ午前1時~6時の実際の電力消費グラフを並べてみます。

深夜にエコキュートがお湯を沸かしていた2025年8月1日と2025年12月1日のグラフを比べると、お湯を沸かすための電力使用量に大きく差があるのが一目瞭然ですね。
そしてエコキュートの沸き上げ時間を日中に変更した2026年2月1日では、深夜はほとんど電力を使用していないこともわかります。この時間帯に動いているのは暖房と「24時間ずっと組」だけです。
サツメんちの実際の電力使用グラフからわかった、給湯のための消費電力の推測値をまとめると以下のようになります。
| データ取得日 | エコキュート 沸き上げ時間 | 沸き上げ 消費電力 | 一日の 最低~最高気温 |
|---|---|---|---|
| 2025年8月1日 | 深夜3時~ | 約1.2kWh | 25~30度 |
| 2025年12月1日 | 深夜3時~ | 約4.2kWh | 8~22度 |
| 2026年2月1日 | 日中11時~ | 約6.2kWh | 2~9度 |
給湯のための消費電力が、同じ機器でも季節(外気温)によってこんなに差が出ることが実証されました。

サツメにとっては失敗でしたが、はからずもこの記事で解説してきたことを実データで証明することになりました。
まとめ:光熱費の内訳が分かれば、打ち手の優先順位が決まる
長くなったので、要点を整理します。
- 光熱費の二大要因は給湯と暖房。全国平均でこの2つが年間光熱費の約54%を占める。
- 一日の生活の中でいちばん光熱費がかかるのは「お風呂の湯はり(約110円)」。
- 「お湯と温度の使い方」を見直すことが光熱費削減に一番効く。
- 冷蔵庫や待機電力などの「24時間ずっと組」は、一つ一つの消費電力が小さいため節約してもあまり効果がない。
では、二大要因の給湯と暖房にどういう対策ができるのか? 新築を検討されている方がチェックすべきポイントは以下のとおりです。
| 課題 | 具体的な対策例 |
|---|---|
| 給湯に必要な エネルギーを減らす | ・省エネ効率の高い給湯器にする ・断熱性能の高い浴槽にする ・お湯を沸き上げる時間帯を最適化する ・給湯器をエコキュートにし、太陽光で給湯エネルギーを自給する |
| 暖房に必要な エネルギーを減らす | ・省エネ効率の高いエアコンにする ・高気密高断熱の家にする ・換気システムを全熱交換式の第一種換気にする ・太陽光でエアコンの消費電力を自給する |
内訳が分かれば、どこから手をつけるべきかが決まります。やみくもに我慢して節約するより、二大要因に狙いを定めて対策をとる。それが、光熱費といちばん賢く付き合う方法だと思います。

給湯と暖房を制する者は、光熱費を制す!
ぜひみなさんの光熱費最適化の参考にしてみてください。
出典一覧
- 環境省「令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(確報値)」令和7年6月公表 https://www.env.go.jp/content/000323408.pdf
- 家電製品公正取引協議会「電力料金目安単価」(令和4年7月22日改定) https://www.eftc.or.jp/qa/
- リンナイ株式会社 ガス衣類乾燥機「乾太くん」製品情報(コスト試算) https://rinnai.jp/
- 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ電子版」(IH炊飯器の炊飯時消費電力量)



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