この記事を書いた人
サツメ

夫婦ともに出版社勤務、都内在住の共働き子育て世帯。2025年2月に都内に埼玉の地域密着工務店で東京都に注文住宅を建てました。

高気密・高断熱・高耐震で太陽光発電と蓄電池も備えた約34坪の2階建て4LDKで、工務店に支払った総費用は3707万円。建てて半年後の売却査定評価額は4926~4742万円。

買い手目線で、注文住宅を建てる際に知っておくべき情報を発信していきます。

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【実際の金額公開!】工務店で高気密・高断熱・高耐震の注文住宅を建てるといくらかかる?

わたしの家[金額公開]

本記事では、住宅会社選びの参考にしてもらうことを目的に、土地や住宅ローンに関わる費用は割愛し、住宅会社に支払う費用についてまとめています。

  • 注文住宅を建てたいけど、いったいいくらかかるんだろう…?
  • 「坪単価」って信じていいの?
  • 住宅会社から見積もりをもらったけど、適正な金額なのか判断できない

家は人生で最も大きな買い物。家をうまく買えるか失敗してしまうかで、世帯資産に数千万円規模の影響が出ます。でも家を建てるのはほとんどの人にとって初めての経験。完成した家に値段がつけられている建売り住宅と違って、注文住宅はどんな性能・仕様の家にどれくらいの費用がかかるのか、適正な金額がいくらなのか、イマイチ分かりませんよね。

私は長女が小学校に入学する前に戸建てに住み替えようと、家について勉強しまくり、埼玉県の工務店で東京都内に高気密・高断熱・高耐震で太陽光発電と蓄電池も備えた高性能な注文住宅をリーズナブルに建てることに成功しました。

住宅スペック
  • 延床面積約34坪、木造2階建て4LDK(SE工法)
  • 断熱等級6(UA値0.46)、C値0.5(気密測定実施値)、耐震等級3、長期優良住宅認定、東京ゼロエミ住宅水準3認定、省令準耐火構造
  • 太陽光発電5.22kWh、蓄電池12.8kWh、エコキュート460L、第1種換気システム、約6.5畳のタイルテラス付き
費用面
  • 上記建物費用、オプション費用、付帯工事費用、その他諸費用全て合計で約3,707万円
  • 国、都、自治体からの補助金フル活用で約534万円還付(受取り済み)
  • 完成後、資産価値把握のために不動産売買仲介大手2社で売却査定を行い、建物4,926~4,742万円の査定

建物の査定価格は「査定対象と同等の建物を新築する場合にどれくらいかかるか」をもとに算出されます。

つまり、サツメの家と同等の建物を建てるには、一般的に4,926~4,742万円かかる、ということ。これを3,707万円で建てることに成功し、さらに534万円の補助金まで受け取れています。

家づくりにあたっては、住宅展示場にも何度も足を運び、全国展開の大手ハウスメーカーや地域密着の工務店など複数の住宅会社に話を聞きました。

ハウスメーカーや工務店などの住宅会社に家づくりの相談に行くと、「見積書」「資金計画書」といった名称の計算書を作ってくれます。家づくりに関わるすべての費用を網羅してくれていそうに思ってしまいますが、実は抜け漏れだらけであることが少なくありません。

むしろ、住宅会社は実際には発生する費用を隠すことで安く思わせて契約し、後出しで費用を乗せてくるのが常套手段です。

注文住宅を建ててもらう住宅会社選びは超重要です。売却査定からも、「誠実で良心的な住宅会社で建てると3,707万円で建てられるが、そうではない一般的な住宅会社で建てると4,926~4,745万円かかる」ことが確認できました。

なぜ私が東京に注文住宅を建てるのにわざわざ埼玉県の工務店と契約したのかといえば、提出された見積書の記載内容や契約前の打ち合わせから、その工務店が誠実で良心的な住宅会社だと判断したからです。

そこでこの記事では、実際に注文住宅を建てて最終金額の精算まで終わっている私が、高性能な注文住宅を建てるには何にいくらかかるのか、実際の金額を公開しながら解説していきます。

この記事を読めば、注文住宅にかかる費用の全体像と住宅会社が出してくる見積書の読み解き方が分かり、優良な住宅会社を選べるようになります。

注文住宅を検討し始めた方や、すでに住宅会社から見積書をもらっている方は、ぜひ最後まで読んで住宅会社選びの参考にしてください。

注文住宅にかかる5つの費用を徹底解剖|見積書はここに注意!

注文住宅を建てるにあたって最終的に住宅会社に支払う費用は、主に以下の5つに分けられます。

  • ①仮契約金
  • ②建物本体費用
  • ③オプション仕様費
  • ④付帯工事費
  • ⑤その他諸費用

見積書の体裁は住宅会社によってさまざまなため、用語や具体的な明細がどの項目に割り振られるかは住宅会社によって多少異なります。大まかな費用の全体像として理解してください。

①仮契約金

高額な仮契約金を課す住宅会社には注意!

「仮契約金」「申込金」など住宅会社によって名称はさまざまですが、本契約を交わす前に本格的にプラン検討に進むための、手付金のようなものと考えてOKです。

多くの住宅会社は間取りプランの初回提案~数回修正程度までは無料で対応してくれて、それより先にプランを詰めていきたい場合は手付金を払って仮契約を結びます。

仮契約後は本契約(工事請負契約)を結ぶ前に間取りや設備仕様などもっと具体的なプランを作っていきますが、精密なプラン作成には住宅会社側も人が動いてコストが発生することになるので、仮契約金が必要になります。

サツメが建てた工務店では「プラン申込金」という名称で、一律3万円でした。

仮契約金は高くてもせいぜい10万円くらいまでが妥当なところだと思います。

仮契約金は、本契約を結んだ場合は全体の支払金額に充当されるので無駄になりません。しかし、仮契約後に打ち合わせを進め、結果的に本契約を結ばない決断をした場合、一部しか返還されないことや、全く返還されないこともあります。トラブルになりやすい部分なので、仮契約を結ぶ前に解約する場合の条件は確認しておきましょう。

仮契約を結ぶということは、その住宅会社と本契約する本気度はかなり高まっているはずです。でもその後プランを詰めていく中で、「やっぱり違うかも」と気持ちが変わることは十分あり得ます。

住宅会社側にタダ働きさせるわけにもいかないので、仮契約金を払う必要性は理解できます。仮契約を破棄することで仮契約金が帰ってこないことも、住宅会社の手間賃と思えば納得できます。

とはいえ、仮契約金の金額設定が大きすぎる場合は注意が必要です。金額が大きいほど顧客側は「やっぱりやめた」がいいづらくなりますし、住宅会社側は「顧客に逃げられにくくなるうえに、もし本契約を取れなくても仮契約金は手に入る」ということになります。

このように、仮契約金が高いほど住宅会社にとって有利に、顧客にとっては不利になることは押さえておきましょう。

家は人生で一番高い買い物。どの住宅会社で建てるかはしっかり検討するべきですし、しっかり検討できる余地をくれる住宅会社の方が誠実で良心的な住宅業者だと思います。

サツメ的には、数十万から100万円を超えるような高額の仮契約金を定めている住宅会社は、「弊社は自社の利益が第一で、顧客の利益は二の次です」と言っているも同然に思えます。

仮契約金一つからも、その住宅会社の企業姿勢が見えますね。

②建物本体費用

「標準仕様」の内容は住宅会社によってさまざま!

建物本体の費用で、建物の大きさによって変動します。注意しなければいけないのは、この費用に含まれる「標準仕様」の内容です。

住宅会社ごとに建物の性能や設備の「標準仕様」というものがあって、その標準仕様で希望の広さの建物を建てる場合の費用が建物本体費用とされます。いわゆる基本料金のようなものですね。

しかし、この標準仕様の性能や設備の内容は、住宅会社によってバラバラです。

多くの住宅会社は自社がウリにしているポイントはやたらアピールするものの、標準仕様の全体を説明してくれることはあまりないので、ちゃんと標準仕様を確認しましょう。

サツメの工務店は初めての打ち合わせのときに、こちらが聞かなくても断熱材、屋根材、外壁材、キッチン、お風呂、トイレ、換気システム、その他室内仕様などなど、標準仕様の細かい資料を用意してくれていました。

③オプション費用

事前に標準仕様とオプション仕様を確認しておくこと!

オプションは「追加料金はかかるけど標準仕様より良くできますよ」というものです。標準仕様がショボいとオプション費用が大きくなってしまいがちです。オプションの内容は大まかに以下の3つに分類できます。

分類具体例
建物性能の向上・断熱材の使用量やグレードを上げる
・窓をオール樹脂サッシにする
・窓をペアガラスやトリプルガラスにする
・玄関ドアのグレードを上げる
・基礎をベタ基礎にする
・制震ダンパーを追加する
内装の追加や造作・棚や収納を造作する
・折下げ天井にする
・吹き抜けを設ける
・畳フロアを設ける
・垂れ壁を設ける
・壁にニッチを設ける
・ドアをハイドアにする
設備の追加やグレードアップ・キッチンのグレードを上げる
・タンクレストイレにする
・浴室を大きくする
・窓のシャッターを電動にする
・室内照明を調光調色できるものにする
・エコキュートのタンク容量を大きくする
・太陽光発電を付ける、発電容量を増やす
・蓄電池を付ける、蓄電容量を増やす

展示場のモデルハウスはオプション全部乗せのフルスペック仕様になっていることがほとんどです。実際の標準仕様はショボショボで、モデルハウス並みの設備や内装にするとオプション費用が何百万も膨らんでしまうことも珍しくありません。

本契約を結んでしまうとなかなか後戻りもできません。想定外の予算オーバーになると希望のオプションを泣く泣く諦めるしかなく、思い描いていた理想とまったく違う注文住宅になりかねません。本契約の前に、どこまでが標準仕様でどこからがオプション費用なのかはしっかりチェックしておきましょう!

建物性能についても、カタログやチラシでうたわれている性能は「標準仕様ではなくオプションで対応できる最大値」だったりします。

④付帯工事費

見積書に予算設定されているかチェック!

初めて家づくりされる方が盲点になりがちなのが、付帯工事費です。家を建てるには建物そのものの工事の他に、敷地の整備や建物工事を行うために付随して発生する工事があり、これを付帯工事といいます。付帯工事には主に以下のような内容が含まれます。

敷地に対して発生するもの
  • 地盤改良工事
  • 土地造成工事
  • 残った土の処分
  • 道路から建物までの敷地内給排水工事
  • 水道管やガス管の交換または新設
建物工事作業のために必要なもの
  • 保護フェンス設置
  • 仮設トイレ設置
  • 電線を保護する防護管の設置
  • 警備員費用や駐車場費用

家を建てる土地の状況によってすべての項目が必ず発生するわけではありませんし、実際に着工してみないと何がどれだけ必要かはわかりません。なので、後から実際に発生した費用を精算することになります。

それ自体は仕方のないことですが、特に地盤改良工事や土地造成工事は数百万円単位の費用になる場合もあるので要注意です。発生する前提で資金計画に含めておかないと、後で実際の資金計画が狂ってしまうことになりかねません。

地盤改良工事は近隣事例などを参考に推測できるはずですし、土地造成工事も住宅会社であれば現地確認するだけである程度わかるはずです。概算でいいので予算に入れてもらうようにしましょう。

住宅会社はこの費用を伏せたり低く設定したりして総費用を安く見せ、契約を取ろうとしてきがちです。住宅会社の資金計画に付帯工事費が適正に予算設定されているか、必ずチェックしましょう!

サツメの工務店は資金計画にしっかり付帯工事費を見込んで、2,353,200円の予算取りをしてくれていました。着工後工事を進めていくなかで、実際には不要だった工事や安くすんだ項目も多く、最終的な付帯工事費の合計は509,437円でした。

逆に付帯工事費の予算取りをせずに後から費用発生がわかると、これだけの金額が追加でかかってしまう可能性があります。

⑤その他費用

各種認定申請や補助金申請も費用を取られる!

最後がその他費用です。明確な定義はありませんが、①~④以外で発生する費用が該当します。主なものでは各種認定申請や補助金申請に対しての費用があります。

長期優良住宅や省令準耐火構造の認定には住宅会社から申請してもらう必要がありますが、煩雑な書類の準備や手続きなどがあり、数十万円程度の費用がかかります。

また、国や自治体が実施している住宅補助金には、受け取るのは住宅の所有者でも申請自体は住宅会社が行うものがあります。これも図面や書類の準備など煩雑な手続きがあり、数万円~数十万円程度の費用がかかります。

この費用はいってしまえば住宅会社側の手間賃なので、あまり高い場合は下げてくれるように交渉してみてもいいかもしれません。

サツメが建ててもらった工務店では申請費用は「オプション仕様費」扱いでした。

また、完成した住宅の引渡し日(=住宅会社への最終金支払い日/住宅ローン開始日)と各補助金が入金されるまでには結構タイムラグがあります。
サツメが受け取った補助金と申請費用、入金日は次のとおりです。

補助金補助金額申請費用入金日
子育てエコホーム1,000,000円55,000円4/2
東京ゼロエミ住宅21,000,000円250,000円
(東京ゼロエミ一式)
10/20
東京ゼロエミ太陽光574,000円上記に含む
(東京ゼロエミ一式)
10/20
東京ゼロエミ蓄電池1,515,000円上記に含む
(東京ゼロエミ一式)
10/20
市の太陽光補助金150,000円0円
(自分で申請)
10/15
合計5,339,000円305,000円

【番外編】外構工事費

外構は必ずしも新築時に完成させなくてもいい

外構工事とは、建物とは別に敷地内の塀や庭、カーポート、地面の施工(コンクリート打設やタイル敷き、砂利敷き、人工芝施工など)、植栽といった、戸建てのエクステリア部分の工事のことです。要するに庭工事ですね。

ただ、外構がなくても完成した家に住むこと自体は可能です。サツメの家も建物が完成してすぐ引っ越したので、しばらくは外構なしでした。

外構工事をやらないと、敷地内の建物以外の部分はむき出しの土の状態になります。サツメんちの外構が完成したのは家の引渡しから約8か月後でした。

住むだけなら問題ありませんが、やはり外構が未完成だとせっかくの新築注文住宅がザンネンな雰囲気になるのは事実です。

外構工事は住宅会社にお願いして住宅と一緒にやってもらうこともできますが、仕組み上絶対に割高になるので私はオススメしません。

住宅会社は基本的に住宅(ハウス)を作る会社であって、外構(ガーデン)を作るのは外構会社です。多くの場合は提携している下請けの外構業者に出すだけで、住宅会社自身は外構についての知識やノウハウは持っていません。でも住宅会社をとおすだけでマージンを取られてしまいます。

サツメの工務店は外構については正直に「提携している外構業者を紹介することはできますが、その場合どうしても紹介料をいただくことになるので、ご自分で探される方が費用的には抑えられますよ」といってくれたので、外構業者は自分で探しました。

注文住宅が高くなってしまう落とし穴|契約と支払いのタイミング

本契約で定めた金額が最終支払い額ではない!

仮契約を結び、間取りや設備仕様などのプランを詰めていって、ある程度「よし、大体これで行こう!」となったら、本契約を交わします。

本契約は正式には「工事請負契約」といいます。本契約では

  • どんな内容の工事を請け負うか
  • その請け負う工事の価格はいくらか
  • いつ、いくらずつ支払うか

を定めます。しかし、実際には工事内容も工事価格も、発注者側の意思で契約後に変更することが可能です。

正式な契約書を交わすのですが、内容や金額の実態としては「仮契約時点よりは精度を高めた仮プランと仮見積もり」ぐらいの認識が合っています。

また、住宅会社への支払いは一度に全額支払うのではなく、一般的に次のようなタイミングで3~4回程度に分割して払います。

仮契約金・仮契約を結ぶとき
着工金・着工日など
中間金・上棟日など
最終金・建物が引き渡され、住宅ローンが始まる日
工事請負契約後に生じた追加費用はここで合算精算

間取りや設備仕様の最終プランが固まる前になぜ本契約を結ぶかというと、本契約の金額を元に注文者が住宅ローンの本審査を申請したり、住宅会社が資材の発注や人の手配、着工から引渡しまでのスケジュール確保などを始めたりするからです。

住宅ローンの本審査の期間や着工日までの間に、間取りを変更したり、オプション仕様を追加したりといった打ち合わせは続きます。本契約で定めた内容から自分の意思で変更したり追加したりしたものについては、当然その分の費用がかかります。

また、④付帯工事費については実際に着工してみないと正確な金額が出せないという事情もあります。

サツメの場合は本契約の金額が3,300万円、最終的な総額は3,707万円でした。

実際の総額は本契約の金額から百万円単位で増えます!

本契約を結ぶ前に決めておくべきこと

後から大きく費用がふくれあがってしまう事態を避けるためにも、本契約を結ぶ前に

  • 間取りを確定させる
  • オプションについては金額の大きい設備や仕様だけでも決める
  • 本契約後に発生しそうな費用をできるだけ具体的に予算取りする

ことをおすすめします。

間取りを確定させる

間取りは細部の変更程度ならかまいませんが、大きな変更が生じると本契約で定めた価格が大きく変わる可能性があります。本契約までにほぼ確定に近い状態まで詰めてしまうことを強くおすすめします。

同じ面積の間取りでも以下のような要素が増えると10万円単位で値段が上がっていきます。

1Fと2Fの床面積の割合1F割合が大きくなるほど高くなる
窓や扉の数増えるほど高くなる
収納増えるほど高くなる

サツメは本契約後に1Fトイレの壁を50㎝だけずらしましたが、その間取り変更だけで追加費用55,000円かかりました。

住宅会社の「間取りは後からでも変更できるので、とりあえず仮のままで本契約を結んで進めましょう」というセールストークには要注意!

オプションは金額の大きい設備や仕様だけでも決める

本契約までに全てを決めてしまうことはなかなか難しいかもしれませんが、金額の大きいものについては決めておきましょう。

キッチンやお風呂、トイレなどの水回りはオプション費用がかさみやすい部分です。特にキッチンはメーカーごとに3~4段階のグレードに分かれていて、グレードを上げると大きく金額が上がります。標準仕様がどのグレードか確認したうえで、グレードアップするかしないかは本契約前に決めてしまったほうがいいでしょう。

エコキュートのサイズ、太陽光発電を付けるかどうか、蓄電池を付けるかどうかなども金額が大きな部分です。

サツメの場合は本契約までに間取りと建物に追加したい仕様はほぼ確定させ、大きな追加オプションとしては太陽光発電5.22kWh&蓄電池12.8kWhの292万円をこの時点で決め、本契約の中に含めました。

エコキュートは標準仕様の370Lを本契約後に460Lに変えたので、追加費用129,000円かかりました。

本契約後に発生しそうな費用をできるだけ具体的に予算取りする

予算取りしておいて実際には費用発生しない分には問題ありませんが、予算取りせずに後から費用発生がわかると資金計画が破綻してしまう恐れがあります。

本契約までに決め切れない「③オプション費用」や発生するかもしれない「④付帯工事費」については、住宅業者に妥当な金額を見積書に入れてもらうようにしましょう。

サツメの工務店は本契約後に発生する可能性のある費用として、③オプション費5,000,000円、④付帯工事費2,353,200円を予算取りしてくれていました。

実際に支払ったのは③オプション費用2,488,920円、④付帯工事費509,437円でした。

多めに見込んでおいて、少なくすむ分には問題ありませんね。

注文住宅にいくらかかった?|サツメんちの実際の費用総額を公開

住宅会社に払った総額|37,070,057円

仮契約金
①仮契約金30,000円
本契約(工事請負契約)時に定めた金額
②建物本体費用標準仕様に以下を追加。

タイルテラス、シューズインクローク可動棚&ハンガーパイプ、畳フロア扉収納&可動棚、LDKワーク&スタディカウンター造作、対面キッチン腰壁カウンター造作、キッチンカップボード追加、パントリー可動棚、リビング階段木製手すり、リビング階段吹き抜け、子ども部屋クローゼット枕棚&ハンガーパイプ追加、主寝室WIC枕棚&ハンガーパイプ追加、外水栓、等。
30,070,000円
③オプション費用太陽光発電5.22kWh、蓄電池12.8kWh2,920,000円
⑤その他諸費用契約印紙代10,000円
合計33,000,000円

本契約(工事請負契約)書の金額
本契約(工事請負契約)書の金額

仮契約金の30,000円は本契約を結んだ後は本契約で定めた金額に充当されます。サツメの場合だと本契約の金額33,000,000円のうち、30,000は既に支払い済み、という扱いになります。

本契約後の追加発生金額
③オプション費用単価の大きい主なものは以下。

・1階LDK無垢床:278,300円
・2階フローリンググレードアップ(DAIKENトリニティ):247,000円
・タイルデッキ拡大:180,000円
・エコキュート370L→460Lに変更:129,000円
・キッチンカップボードグレードアップ:128,000円
・1階洗面台造作:127,500円
・2階書斎オープンクローゼット造作:77,000円
・脱衣室棚造作:62,000
2,488,920円
④付帯工事費509,437円
⑤その他諸費用・子育てエコホーム申請費:55,000円
・東京ゼロエミ申請費:250,000円
・省令準耐火申請費:385,000円
・長期優良住宅申請費:385,000円
1,075,000円
合計4,073,357円

本契約後に追加発生した金額の請求書
本契約後に追加発生した金額の請求書

明細はこの下にずらずらと「追加請求書④」まで続きます。

④付帯工事費は見積書では2,353,200円見込んでいましたが、

・地盤改良不要で-800,000円

・敷地内に駐車できたので駐車場代-500,000円

・電線防護管少なく済んで-135,000円

・控え壁不要で-200,000円

など、幸運が重なって想定よりかなり安くすみました。

総合計金額
本契約(工事請負契約)時に定めた金額33,000,000円
本契約後の追加発生金額4,073,357円
総合計37,073,357円

受け取った補助金総額|5,339,000円

¥補助金総額
支給元補助金補助金額申請費用
子育てエコホーム1,000,000円55,000円
東京都東京ゼロエミ住宅21,000,000円250,000円
(東京ゼロエミ一式)
東京都東京ゼロエミ太陽光574,000円上記に含む
(東京ゼロエミ一式)
東京都東京ゼロエミ蓄電池1,515,000円上記に含む
(東京ゼロエミ一式)
市の太陽光補助金150,000円0円
(自分で申請)
合計5,339,000円305,000円

東京ゼロエミ助成金確定通知書
東京ゼロエミ助成金確定通知書
助成金交付確定額部分拡大
助成金交付確定額部分拡大

申請費用は住宅会社に支払った総費用の中に入っているので、補助金額と相殺する必要はありません。

ご覧のとおり東京都の補助金額はものすごいです。補助金は都道府県や市町村ごとに違いますし、毎年変わるので、最新情報をご確認ください。

売買仲介業者の査定額|49,260,000~47,421,500円

サツメの注文住宅が完成し、住み始めて半年ほどたったところで、サツメんちの資産価値を確認するために、不動産売買仲介業者大手2社に売却査定を申し込みました。

割高になる大手ハウスメーカーよりもリーズナブルに建てたつもりでしたが、ここで答え合わせです。


A社の査定価格は45,080,000円! 

A社の査定価格
A社の査定価格

画像の査定書上部にも記載されていますが、査定価格は以下の算出方法で計算されています。

対象建物と同等の建物を新築する際の建築費(再調達原価)を求め、これに経過年数等に基づく現在価値率を乗じて、対象建物の査定価格を求めます。

築1年目時点の査定なので残存耐用年数19/20年、つまり新築時の価格の95%の価格が45,080,000円ということです。新築時の100%の査定価格は以下で求められます。

再調達原価425,000円 × 延べ床面積111.58㎡ = 47,421,500円

画像の数字が小さいのでスマホの方は拡大して見てくださいね。


B社の査定価格は4,680,000円!

B社の査定価格
B社の査定価格

A社の査定書と書式が違うので、B社の算出方法について査定を担当してくださった方に聞いてみました。

  • 査定対象物件の近隣エリアの取引事例(売出価格ではなく成約価格ベース)を元にする
  • AIで統計的に査定価格を算出
  • そこに担当者の主観で多少の変動要素を加味して最終査定価格を決定

またA社と同じく、築1年目時点の査定なので残存耐用年数19/20年、つまり査定価格は新築時の価格の95%ということでした。よって、新築時の100%の査定価格は以下で求められます。

46,800,000円 ÷ 95% = 49,263,158円

A社よりも200万円くらい高い査定価格でしたが、両社大きなズレはないので、だいたいこのあたりが妥当な評価額と思って良さそうです。

建物にかかった総費用が約3,707万円なので、1,000万円以上安く建てられたことが確認できました。

「坪単価」は当てにならない!|坪単価のカラクリを解説

ハウスメーカーや工務店などを選ぶ際に、その住宅会社で家を建てる場合の費用目安として「坪単価」というモノサシがよく使われます。が、この「坪単価」は全く当てになりません。

これまで住宅会社に支払うことになる費用の全体像を①~⑤に分けて解説してきました。ここからは「坪単価」がどういう計算で出された数字なのかを解説していきます。

「坪単価」という表現には定義がない

住宅会社や不動産情報メディアなどでは、注文住宅の費用目安としてあたりまえのように「坪単価」という表現が使われます。文字通り、費用を面積で割った金額を表した数値です。

同じ住宅会社で建てる場合でも、延べ床面積30坪の家か50坪の家かで費用が違うのは当然です。なので、坪当たりの単価を元にだいたいの費用のアタリをつけよう、という考え方は合理的なように思えます。

しかし、この数字は全く参考になりません。なぜなら、「坪単価」という表現に定義やルールが存在しないからです。

分子が不統一|どこまでの費用を含んでいるかが統一されていない

たとえば、不動産の広告で「駅徒歩〇分」という表現があります。これは「道路80m=徒歩1分(端数は切り上げ)」で計算するというルールが『不動産の表示に関する公正競争規約』(不動産公正取引協議会連合会)で定められています。そのため、どの業者の広告でも駅からの距離と徒歩時間は同じ数値になります。

一方で「坪単価」にはこのようなルールが無いため、①本体価格だけの金額を面積で割った数字を「坪単価」と表現しているケースが非常に多いです。

①標準仕様費だけを建坪で割って「坪単価」としていると、一見安いように見えますが、実際には後から③オプション仕様費、④付帯工事費、⑤その他費用が上乗せされていくため、総額が百万円単位でどんどんふくれあがってしまいます。

分母も不統一|どの面積を用いて計算しているかが統一されていない

費用を割る分母となる「面積」ですが、実はこれにもいくつか種類があり、それぞれに基づく法律や対象となる範囲、数値などが異なります。

A:建築面積(建坪)・建築基準法に準拠
・家を真上から見たときに、1階2階を重ねて一番出っ張っている壁をつないで囲まれた面積
・建蔽率を計算するときに使われる数値
・4つの中では一番小さくなる
B:延床面積(建物面積)・建築基準法に準拠
・壁に囲まれた家の内側の、各階の生活空間の床面積の合計値
・容積率を計算するときに使われる数値
C:登記簿面積・不動産登記法に準拠
・延床面積に近いが、「各階ごとに0.1㎡単位で四捨五入」「吹き抜け部分は算入しない」等の違いがある。
・税関係を計算するときにや売買時に使われる数値
・B:延床面積よりやや小さくなる
D:施工面積(施工床面積)・法律による基準がなく、住宅会社によってどこまで含めるかが様々
・延床面積+テラスやバルコニー、ポーチなど、「壁に囲まれた家の内側ではないが施工が発生する部分」の面積を合計した値
・4つの中で一番大きくなる
・「坪単価」を計算するときに業者がよく使う数値

それぞれの面積の大きさ順は概ね以下のようになります。

D:施工面積 > B:延床面積 ≧ C:登記簿面積 > A:建築面積

サツメんちでは
D:施工面積132:23㎡(40坪) > B:延床面積114.48㎡(34.63坪) > C:登記簿面積111.58㎡(33.75坪)、 > A:建築面積 68.93㎡(20.85坪)

でした。

タイルテラスと玄関ポーチがあるのでD:施工面積が大きくなっています。

注文住宅を建てる時のコストを見積もったり業者を比較したりする際には、「坪単価」はあくまで参考程度にとどめ、①~⑤の費用の総額で考えなくてはいけません。

「坪単価」のカラクリ|サツメの家を具体例に

サツメの家の実際にかかった費用と、割る坪数の数字の組み合わせを変えると、「坪単価」は次のようになります。

坪単価延床面積:34.75坪坪施工面積:40.00坪
①②のみ:3,007万円約87万円75万円
①②③④⑤合計:3707万円約107万円約93万円

一番高い「坪単価約107万円」がサツメの家の正直な坪単価です。一方で、契約前の住宅会社は一番安い「坪単価約75万円」の数字を使ってきます。この罠にはめられないようにしてください。

重要なのは総額でいくらかかるか、です。「坪単価」はそれを誤魔化すために使われることがあるので、やたらと「坪単価」という表現を多用する住宅会社には気をつけたほうがいいかもしれません。

サツメの工務店はそもそも「坪単価」なんて表現は使っていませんでした。

まとめ

サツメの家にかかった実際の金額もお見せしながら、高気密・高断熱・高耐震の注文住宅を建てるためにかかる費用について解説しました。注文住宅を検討されている方は予算感の参考にしてください。

住宅会社を検討中だったり、既に見積もりをもらっていたりする方は、誠実で信頼できる住宅会社かどうかを見極める参考にしていただければと思います。

注意点をあらためてまとめるので、最低でもこれらは確認してから住宅会社を決めるようにしてくださいね。

  • 仮契約金が高額な住宅会社は避ける
  • どこまでが標準仕様でどこからがオプション仕様かを確認する
  • 間取りや主要なオプションを決めるまでは本契約は結ばない
  • 本契約で決めた金額が全てではなく、(ほぼ確実に)追加費用が発生することを意識しておく
  • 「坪単価」ではなく総額でいくらかかるかを考える
  • 国、都道府県、市町村ごとに利用できそうな補助金を確認する

家づくりは本当に大変ですが、家族のきずなが深まったり、いろんなわくわくを体験したり、まちがいなく素敵な思い出になります。みなさんの家づくりがうまくいきますように!

分かりにくいところや、疑問質問のある方はお気軽におたずねください。ご希望の方にはサツメが建ててもらった工務店もお教えしますよ!

 匿名OK、お気軽にどうぞ! 

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